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論文

生活環境における移動ロボットの自己位置推定のためのレーザスキャナの統計的計測モデル

山田 大地; 大矢 晃久*

計測自動制御学会論文集, 52(12), p.661 - 670, 2016/12

本論文では、移動ロボットの自己位置推定を目的として、過去のスキャンデータの統計量によるレーザスキャナの計測モデルについて述べる。ロボットの自律移動において、一般的にロボットはあらかじめ用意した地図上の自己位置と目的地をもとに走行する。このため、自己位置推定が要素技術となる。レーザスキャナは高精度かつ高速に周囲の形状情報を取得できるセンサであり、自己位置推定に広く用いられている。しかし、人が生活する環境では歩行者などの移動物、路面の傾きやロボットの振動など様々な原因により、レーザスキャナの形状情報が曖昧となる。このため、地図に記述するランドマークの情報を得ることが困難となる、また地図と自律走行時のセンサデータの照合が困難となる。本研究では過去のスキャンデータにおける統計量を地図に用いる。統計量を用いることで、形状情報が曖昧であっても、頻度や分布などの傾向から自己位置推定可能な特徴が得られる。本論文では、この地図を用いたレーザスキャナの計測モデルと、この計測モデルをパーティクルフィルタに適用して自己位置を推定する方法について述べる。実際の歩道において評価実験を行った結果、本手法を用いた自己位置推定は高い正確さを示し、ロボットが安定して目的地まで到達することに成功した。

論文

イレウスチューブバルーン内圧のセルフチューニング制御

関 健史*; 長縄 明大*; 岡 潔; 芳野 純治*

計測自動制御学会産業論文集, 10(2), p.7 - 16, 2011/05

小腸内検査はダブルバルーン内視鏡やカプセル内視鏡で行われるが、小腸内に癒着や閉塞が存在する患者に対して適用することは困難である。そこで、著者らはこれらの症状のある患者に対して適用可能な、イレウスチューブと外径1.1mmの光ファイバスコープを組合せた新しい小腸内視鏡を開発した。本内視鏡は、イレウスチューブ先端に配置されるバルーンの内圧を制御しながら、一定速度でチューブを引き抜くことにより、小腸の全域検査が可能となる。これまでの研究により、イレウスチューブと医療用シリンジを組合せたバルーン内圧制御装置を開発し、その制御性能を検証した。本研究では、臨床で医師が用いる多種多様なシリンジに対して制御性能を保持させるため、逐次最小2乗法を用いた新しい2自由度制御系の設計を行い、本手法の効果を検証するための制御検証試験を行った。目標値応答特性では、バルーン内圧は規範モデル出力によく一致し、整定時では$$pm2%$$以内の制御精度が得られた。加えて、PID制御手法ではシリンジの違いによる影響が生じる外乱抑制特性に対しては、提案する制御手法を用いることで、その問題を解決することができた。

論文

双胎間輸血症候群における胎児鏡レーザー照射制御; In vivo実験による血流遮断の検証

関 健史*; 長縄 明大*; 岡 潔; 千葉 敏雄*

計測自動制御学会産業論文集, 9(10), p.70 - 75, 2010/04

双胎間輸血症候群の治療方法のひとつとして胎児鏡胎盤吻合血管レーザー凝固術がある。しかしながら、血流計測や胎盤吻合血管からファイバ先端までの距離の把握など、このレーザー照射治療には高度な内視鏡技術を必要とするが、治療に関する明確な指針がない。著者らはファイバの中心に焼灼用レーザー導光用ファイバを配置し、その周りに映像伝送用光ファイバを配置した複合型光ファイバスコープ(外径2.2mm)の研究開発を行っている。レーザーの伝送効率が非常に高く(84.7%)、照射部からファイバ先端までの距離が10mmの場合、レーザー出力20$$sim$$40Wでは、ほぼ一定の大きさの焼灼性能を有している。さらに、前稿では胎盤の血流遮断のための基礎試験として、熱電対を用いたレーザー出力制御を豚レバーに対して行い、$$pm$$0.3$$^{circ}$$Cの精度で照射部の温度を制御できた。本研究では、温度管理を行いながらレーザー出力制御を行うため、血流が存在する豚の腸間膜血管に対してレーザー照射を行った。その結果、目標温度60, 70$$^{circ}$$Cに対して、熱電対を用いたフィードバック制御システムにより17Wの低出力で温度保持(0$$sim$$-2.0$$^{circ}$$C)を行うことができた。さらに、レーザー式血流計によりレーザー照射前後の血流を計測し、血流が遮断していることを定量的に確認した。

論文

双胎間輸血症候群における胎児鏡レーザー照射制御; 温度センサを用いた性能検証

長縄 明大*; 岡 潔; 鈴木 克征*; 関 健史*; 千葉 敏雄*

計測自動制御学会産業論文集, 7(8), p.53 - 59, 2008/07

近年、双胎間輸血症候群に対して、胎盤表面の吻合血管を内視鏡で観察しながらレーザーで凝固し、血流を遮断する治療が行われている。しかし、この手術では胎盤表面とレーザーファイバ先端間距離を適切に調整することが難しい。距離は血流遮断に大きな影響を与えるため、適切な距離を保ちながらレーザー出力を制御する必要があると考えられる。本研究では、治療用レーザーファイバと観察用ファイバを同軸上に配置した複合型ファイバを用い、胎盤表面とファイバ先端間距離を一定に保ちながら、レーザー照射される被照射物の温度管理を行い、適切な血流遮断を行う方法について検討を行っている。本論文では、レバーを用いたレーザー照射実験において、温度センサを用いたフィードバック制御系を構成し、豚レバーに対して照射した実験結果について述べる。

論文

高速増殖炉用抵抗方式ナトリウム温度計測システム

山崎 弘郎*; 本多 敏*; 上田 雅司; 遠藤 昭*; 笛木 学*

計測自動制御学会論文集, 43(9), p.756 - 761, 2007/09

高速増殖炉は、輸入に依存するウラニウム資源を有効に活用できるため、日本のエネルギー事情に適した動力炉として期待されている。一方、同炉の炉心では、熱出力密度が著しく大きいために、冷却材として熱伝達特性が優れた液体ナトリウムが使用される。本論文は液体ナトリウムの温度を管路の外側から電気抵抗方式により計測する新しい温度計測手法について、理論的解析,数値シミュレーション,試作検討結果などを述べたものである。

論文

高放射線環境下で使用可能な基線長可動型距離センサの開発

岡 潔; 檜山 昌之*

計測自動制御学会論文集, 40(1), p.109 - 116, 2004/01

国際熱核融合実験炉(ITER)の核融合反応空間である真空容器内部を構成する機器は、真空容器内に発生する二重水素と三重水素(D-T)の燃焼による14MeVの中性子により放射化され、反応停止時の保守時においても高放射線環境下となるため、これらの機器の保守・交換は全て遠隔操作で行うことが要求される。一方、平成11年9月末に発生したJCOの臨界事故では、放射線の空間線量率が高く、事故現場への救助活動員のアクセスが困難となり、事故現場の状況についての情報が不十分で、事故の収拾が大幅に遅れた。このため、日本原子力研究所では、これまでに人の代わりに真空容器内機器の交換・保守を行う各種遠隔操作機器の開発及び事故現場に即座に侵入して情報収集や事故拡大防止・停止処置作業を行うロボットの開発を行ってきた。本件では、このような背景を踏まえ、核融合炉内や原子力事故時等の高放射線環境下で作業するロボットに搭載可能で、ロボットと対象物間の距離を測定することが可能な距離測定手法について新たに考案したので、その原理について述べるとともに、本手法を基に設計・製作を行った距離測定センサについて、その概要と特性試験結果を報告する。また、本センサの原理を実際に原子力事故時対応ロボットに適用した例についても併せて報告する。

論文

原子力施設事故時に対応する情報遠隔収集ロボットの開発

小林 忠義; 宮島 和俊; 柳原 敏

計測自動制御学会第3回システムインテグレーション部門講演会(SI2002)講演論文集,2, p.105 - 106, 2002/00

平成11年9月に東海村で発生したJCO臨界事故では、事故直後に現場の状況を把握することが困難であったため、事故の収束に向けて取るべき対策の決定に多くの時間を要した。この反省から、原子力施設で事故が発生した際に事故現場へ進入し、事故の原因究明や収束・復旧方法の検討に必要な情報を収集して外部の安全な場所に待機する人間に情報を送信するロボットの整備が急がれた。そこで原研では、これまで原子力用ロボットの開発を通して培ってきた経験や知見等をもとに、原子力施設事故時に対応する情報遠隔収集ロボット(RESQ)を開発した。本報告では、情報遠隔収集ロボットの開発にあたって定めた開発目的,主要な機能,操作性等について紹介する。

論文

電子線型加速器のビームエネルギーの統計的解析とその制御

榊泰 直; 吉川 博; 堀 利彦*; 十河 拓也*; 足立 紀彦*

計測自動制御学会論文集, 35(10), p.1283 - 1291, 1999/00

SPring-8の線型加速器は、目標性能を十分に満足した運転が続いている。しかし、この加速器には、次世代計画として、現在のエネルギー性能をさらに1桁以上向上させ、次の物理実験に利用する予定がある。これに向けて現在の設計性能では問題視する必要のなかった性能劣化要因も究明し、改修される必要がある。このような要求から、統計的手法を用いて加速器の不確実なふるまい部分を解析した。本論文は、加速器の次世代計画に必要な性能を得るために、システム全体を統計的手法で解析し、システムの問題点を解明している。さらに、得られた知見を活かして、予備実験的に電子ビームの性能を制御し、システムの問題点を違った角度から検証している。

論文

マルチレベルフローモデリングで表現した機能的知識に基づく定性推論の原子炉異常診断への応用

吉田 一雄; 田辺 文也; 川瀬 勝美*

計測自動制御学会論文集, 32(4), p.567 - 576, 1996/04

原子力発電所の異常時での運転員の認知行動を計算機を用いて模擬するシステムを開発する中で、M.Lindが考案したMultilevel Flow Modeling (MFM)を利用して機能的特性に関する知識を表現し、定性推論に用いる方法を考案した。MFMは物理システムの機能的な特性を物質とエネルギーの流れに着目して記述する枠組みで、これを用いて知識ベースを構築すれば、機能的特性を抽象度と詳細度の異なるレベルで記述することが可能となる。この知識表現を用いて、典型的なPWRを対象に異常の原因を定性推論で同定する推論システムを試作し、その有効性を確認するために単一原因で発生する異常事象の複数のケースを対象に推論を実施した。その中で、MFMを用いてシステムの機能的な特性を記述することが、推論の効率化、定性推論固有の曖昧性の解消に及ぼす効果について検討した。

論文

デコンボリューション前処理による超音波開口合成映像分解能の向上

石川 信行; 藤井 義雄; 篠原 慶邦

計測自動制御学会論文集, 30(8), p.984 - 986, 1994/00

開口合成法を用いた超音波映像法では、理想的な分解能を得るためには時間幅が十分に短いインパルス状音波の送受信が必要である。本稿では、実際の超音波トランスデューサが十分に広帯域な電気音響変換特性をもっていないために生じる送受信の際の超音波信号のひずみを信号処理において補償するため、トランスデューサの電気音響変換特性を考慮したデコンボリューション信号処理を開口合成映像法の前処理として適用して、分解能向上を図っている。本方法の有効性を検証するために、市販の共振型トランスデューサを用いた空中超音波による物体位置推定実験を行い、分解能を向上させることができることを確認した。

論文

サイクロトロンの視覚的な運転支援環境の実現と評価

岡村 哲也*; 村上 亨*; 上松 敬; 奥村 進; 荒川 和夫

計測自動制御学会論文集, 29(1), p.102 - 111, 1993/00

従来サイクロトロンの運転は、熟練者が経験と勘に頼って長時間要して、出力ビーム電流を最大にする最適設定値を探索していた。これは多変数操作空間における最適値探索であるが、このような作業を比較的未熟練者が計算機の利用により容易にするために、視覚的な運転支援環境を実現した。視覚的な運転環境として、軌道シミュレータを用いた軌道表示インターフェース、調整パラメータの設定可能領域を表示するインターフェース、調整の評価量であるビーム電流値の分布を調整履歴として表示するインターフェースを開発した。このシステムを用いてサイクロトロンを調整し、調整に要する時間と操作感覚の調査を行い、その有効性を評価した。

論文

GMDHに基づく非線形自己回帰モデルの同定とスペクトル解析

林 光二; 篠原 慶邦; 金野 秀敏*

計測自動制御学会論文集, 28(10), p.1216 - 1223, 1992/00

GMDHによる非線形系の同定は、比較的手軽に行える反面、それによって得られる階層モデルは数学的な裏付けに乏しく、物理的な解釈は容易でない。このため、GMDHはもっぱら「ブラック・ボックス」的な利用に限定されてきた。本論文では、階層モデルの全体的な非線形特性を評価するために、唯1つの時間遅れを持つ新しい非線形インパルス応答関数を提案している。その計算は、階層モデルを適当な入力インパルスで励起する事により簡単に行え、またこれから周波数応答関数やパワースペクトルも推定できる。例として、2つの井戸型ポテンシャルを持つ確率ダッフィング方程式から作られた振動データに対して、GMDHに基づく自己回帰型の非線形階層モデルの同定を行った。本手法を用いた解析を通じて、得られた階層モデルにもとの系のメカニズムが反映されている事が確認できた。

論文

関節変数の分離に基づく逆運動学の解法

佐々木 忍

計測自動制御学会論文集, 26(6), p.685 - 691, 1990/06

本報では、6-リンク形マニピュレータの逆運動学を解く方法として、指先位置に関する表現をその位置誤差から構成される目的関数の簡単な最適化問題に置き換えた1つの有用なアルゴリズムを紹介する。この手法のポイントは、全関節変数を一挙に取扱う通常のやりかたから脱却することである。すなわち、6変数を3つの独立変数と3つの従属変数に分け、最初の3変数を含む評価関数の導入とその最小化技法が目的の解を得る別の方法と考えられる。計算結果は、その数値解が線形化の仮定内で十分信頼性が高いことを示している。さらに実用上の目的から角度変位の適切な補正・改善に着目しながら、非線形領域への効率よい適用を行った。未知の非線形特性に対する補正操作そのものは、現段階でもっぱら経験に頼らざるを得ないが、この操作により解の収束が初期値のかなり大きな変動に対しても確認された。

論文

改良された多項式表現による6リンク・マニピュレータの逆問題計算法

佐々木 忍

計測自動制御学会論文集, 24(2), p.204 - 206, 1988/00

既報の6関節マニピュレータの逆問題を代数方程式への変換を通して厳密に計算する方法は基本となる方程式が24次というモデル上の問題点があった。その後、方程式は16次にまで改良がなされ、今回、高次の要因となった不要な複素根を新しい関数の導入と方向余弦のもつ性質を巧みに利用した方法で不要な因数を分離除外した結果、取り扱いやすい8次の変換方程式を導くことに成功した。

論文

ベクトル幾何学および多項式表現による6リンク・マニピュレータの逆問題解法

佐々木 忍; 篠原 慶邦

計測自動制御学会論文集, 24(5), p.540 - 542, 1988/00

本報では、マニピュレータ運動学およびその逆問題について、リンク機構を構成する各関節の局所的な関係を幾何学的物理的、かつ直観的な立場で取扱うことを目的にして、各座標の単位ベクトルのスカラ積や外積等の簡単なベクトル演算と平面幾何の組合せで既報の方法と違ったやり方で直接関節解を誘導する。

論文

多項式表現を用いた6リンクマニピュレータの逆問題計算法

佐々木 忍

計測自動制御学会論文集, 23(5), p.485 - 490, 1987/05

制御を前提に展開される空間リンク機構としてのマニピュレータの解析的研究は、その数式表現上2つの問題を提起する。すなわち、そこではデカルト座標系(作業空間)と関節座標空間との数学的対応を明確にすることであるが、関節座標への写像はごく特殊なケースを除き陽的な形の解析解は期待できない。通常こうした非線形運動学方程式を局所的に線形化し近似式を使って計算を可能にしている。本報では、6関節型ロボット・マニピュレータの運動学を回転演算子とベクトル演算で求め、この逆問題に対しては、多項式に一旦変換を行った。高次の代数方程式を精度よく解くため、Bairstow法を採用して、その実根から対応する各関節の回転角を引き出した。逆ヤコビ行列を使った線形化法に比べて、制約条件内で全ての実行可能解を発見でき、マニピュレータの腕姿勢の研究にも役立つと思われる。簡単な計算例で解の信頼性・多重性を明らかにした。

論文

多関節型ロボット・マニプレータの逆運動学方程式に最小化手法を適用した新しい解法

佐々木 忍

計測自動制御学会論文集, 23(3), p.274 - 280, 1987/03

本報は、6リンク・マニプレータの逆運動学を解くための新しい手法を提案したものである。まず、マニプレータの関節構造の特徴に着目して、原問題を4変数からなる方程式系で定式化し、最小化手法を用いて解を導くと共に、残り2変数を拘束条件から決定する。これが本手法の基本的な考え方である。本アルゴリズムの計算機シミュレーションの結果によれば、通常の逆ヤコビ行列に基づく線形化逐次反復法とくらべ、解の精度及び収束性が高く(計算例では、通常の1/5の計算時間)、実用上極めて満足のいくことを立証した。

論文

exp(z)に対するパデ近似式の誤差評価

島崎 潤也

計測自動制御学会論文集, 19(2), p.179 - 181, 1983/00

状態遷移行列の計算には、指数関数のパデ近似を用いる方法がすでに提案されているが、正確な誤差評価のもとで使用されていない。そのため小さなサンプリング時間でシステム行列の固有値の大きさに注意してパデ近似を利用しなければならない。そこで、大きなサンプリング時間でもまた広い範囲の固有値の場合でもパデ近似を有効に利用する方法の開発が必要である。本論文では指数関数のパデ近似式に対して誤差式を導き、それを用いて指数関数を指定の精度で計算する方法を提出した。この方法は縮小した変数の指数の指数関数にパデ近似を用い、ついで拡大するものである。得られた結果は変数を行列にした場合に適用でき、状態遷移行列を設定した精度で効率よく計算するのに有効である。

論文

離散時間モデル作成のための積分近似公式

島崎 潤也

計測自動制御学会論文集, 19(2), p.182 - 184, 1983/00

常微分方程式の初期値問題に対する数値斛法にはEuler法、Runge Kutta法に始まり種々の方法が利用できる。しかしこれらの方法は数値斛法斛としては有用であるが、制御問題等の離散時間モデルとしては利用できない。そこで制御問題等で使用できるいわゆる離散型状態方程式を導くことを目的として、1つの積分近似公式を導いた。求めた積分近似公式は近似次数により異なり、次数を上げることにより近似精度が向上すること、公式中の係数が指数関数の同次パデ近似と同じことを示した。また公式の応用例として、定係数線形状態方程式に対する離散時間モデル作成の方法を与え、さらに時間変数系と非線形系に対する処理方法を述べた。

論文

むだ時間を含む系の離散時間モデル作成法

島崎 潤也

計測自動制御学会論文集, 19(10), p.846 - 848, 1983/00

最近マイクロコンピュータを応用したディジタル制御が急速に発達し、従来のアナログ制御では実現が困難あるいは不可能であった高級な制御(予測制御、適応制御、最短時間制御など)が可能となってきた。その際、制御則は離散時間モデルをもとにディジタル制御理論により設計されるので、離散時間モデルの開発が重要である。本論文では操作にむだ時間を含む系に対してその離散時間モデルの作成法を考察した。むだ時間がサンプリング時間の整数倍でない場合の取扱いは一般的な解析が今まで行なわれていなかったが、ここで開発した状態方程式を用いる方法は多変数系に対しても適用できる。例としては、むだ時間プラス一次、二次遅れ系に対する離散時間モデルを解析的に求めている。この結果はプロセスのディジタル制御用モデルとして有用である。

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